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【論文発表】解剖学Ⅱ 田中 貴士 助教らの論文 "Combinational approach of genetic SHP-1 suppression and voluntary exercise promotes corticospinal tract sprouting and motor recovery following brain injury" が Neurorehabilitation and Neural Repair誌に掲載されました。

 脳損傷後の機能回復には、残存する神経回路の再編をいかに促すかが重要ですが、成体の中枢神経は可塑性が乏しいため機能回復は容易ではありません。神経回路の再編を促す方法としてリハビリテーションが重要ですが、どのような身体運動、どの程度の運動量が効果的であるか詳細な検証は不十分でした。そこで本研究では、脳損傷後の神経回路の再編および運動機能の回復に効果的な運動の種類や運動量を検証しました。その結果、強制的な身体運動と比較し自発的な身体運動は、神経再生因子であるBDNFやTrkBを増加させるだけでなく、神経再生の阻害因子であるSHP-1を減少させることで、脳損傷後の神経回路の再編および機能回復に効果的であることが明らかになりました。その一方で、機能回復と運動量との間に相関関係は認められませんでしたが、運動量の少ないマウスからは機能回復に必要な最低限の運動量が確保できている可能性が示され、運動量の多いマウスからは運動が過度な場合においても機能回復への悪影響はないことが示唆されました。本研究結果は、自発的な身体運動が運動量の如何にかかわらず、脳損傷後の機能回復を効果的に促すことを示すものです。

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