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【論文発表】臨床病理学 塩谷晃広助教の論文「A Unique Surgical Case of Giant Invasive Intracystic Carcinoma of the Male Breast Focusing on Cytological Findings」がSAGE Open Medical Case Reports誌に掲載されました。

 男性に生じる乳癌は稀で、乳癌の中でも嚢胞内癌は稀な形態です。今回我々は男性に生じた乳腺の嚢胞内癌を経験しました。症例は60歳の男性です。右胸部に嚢胞性腫瘤が出現し、増大しました。嚢胞液の細胞診では、ヘモジデリン貪食組織球を伴う炎症性背景に、異型上皮細胞がシート状または乳頭状の集塊で多数出現していました。筋上皮成分は明らかではありませんでした。癌が推定されたものの、皮膚等の生じる良性病変の可能性を否定はできませんでした。腫瘍の切除材料は、9×7cm大の嚢胞性病変で、部分的に6×4 cm大の灰白色長の乳頭状充実部
を含んでいました。組織学的には嚢胞内に乳頭状または乳頭管状の増殖を示す異型上皮細胞が見られ、わずかに皮膚浸潤が見られました。免疫組織化学的には、ERとPgRが陽性で、p63、S-100および神経内分泌マーカーは陰性でした。最終的には男性に生じた乳腺の嚢胞内癌と考えました。男性乳癌の診断には生検や摘出材料での組織学的、免疫組織化学的な検討が必要ではありますが、細胞診においても適切なサンプリングに基づいて正確な診断ができる可能性があるので、留意しておく必要があります。

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