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【論文発表】病院病理部 水口 聖哉 技師の論文「Case report of large malignant pericardial effusion in a post-surgical setting of endometrial mixed carcinoma: A description of unique cytological, histological, and immunohistochemical findings」がSAGE Open Medical Case Reports誌に掲載

 子宮内膜癌が悪性心嚢液の原因となることは稀です。今回、子宮内膜癌の手術後に大量の悪性心嚢液貯留をきたした60歳代女性の症例を報告しました。女性は類内膜癌と診断され、術後化学療法を受けていましたが、途中で治療を中断しました。手術後7年目にめまいと嘔吐を主訴として来院し、CT検査を受けたところ、心膜転移と大量の心嚢液貯留が認められました。心嚢液の細胞診では腺癌細胞が認められ、その中に砂粒小体が見られました。免疫組織化学的な検討では腺癌細胞はp53、p16、IMP-3が陽性で、ERが陰性となり、漿液性癌に類似した傾向がありました。手術材料を再検討したところ、部分的に漿液性癌様の成分があり、現在のWHO分類では混合癌に相当するものでした。細胞診を契機にreviewが行われ混合癌の診断に至りましたが、漿液性癌成分が少量でも含まれる場合は予後不良因子となるため、注意深い病理診断が必要であることを示す、貴重な症例でした。

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