記事のみ印刷する

【採択】循環器内科学 高村 敬明 助教/公益財団法人 福田記念医療技術振興財団 2020年度個人研究助成

 研究課題「下肢閉塞性動脈硬化症予後予測因子としての酸化LDL血流シグナルおよびマイクロRNAとの関係」
 近年増加の一途をたどっている下肢閉塞性動脈硬化症(PAD)では、患肢さらには生命予後が不良であり、その成因や病態さらには有効な治療法の確立が喫緊の課題である。従来治療としては、抗血栓薬と血管拡張薬を中心とした薬物療法、カテーテルを用いた血管内治療(EVT)、さらに運動を中心とした理学療法、で挙げられるが、高齢者人口増加に加えて、慢性腎臓病患者増加も相まって、その臨床像は多様であり、有用な予後予測因子の同定に至っていない。このうち動脈造影における血管径開大をエンドポイントとしたEVTでは、末梢組織の状態によって治療後の血流量が影響を受け、よってその後の血流維持も左右されるとの仮説が成り立つ。
申請者は先行研究においてEVT後の末梢酸化LDL濃度の低下が大きい症例ほど患肢の予後が不良で、酸化LDL低下率が独立した予後予測因子であることを世界で初めて報告した。本研究では、この知見を発展させるべく、超音波を用いて評価する下肢血流シグナル、さらには各種遺伝子発現を調節する血中マイクロRNAの変化との連動を探索し、その患肢予後予測因子としての有用性を検討する。
新着一覧へ