記事のみ印刷する

【採択】糖尿病・内分泌内科学:北田宗弘准教授 /令和3年度 メディカルライス協会研究助成

研究課題名「低蛋白玄米の腎不全を有する糖尿病性腎臓病患者における腸内細菌叢に及ばす効果」
低蛋白質食は、糖尿病性腎臓病(DKD)を含む進行した慢性腎臓病(CKD)に対する食事療法として行われてきました。低蛋白質食の腎保護効果については、有効性を明確に示す臨床的エビデンスが十分とは言い難い状況でありますが、アドヒアランスの確保ができた場合には, その腎保護効果を発揮し得ることが報告されています。したがって、低蛋白質食に対するアドヒアランスの確保のためには、蛋白質量を少なくした食品の利用が有用であると考えられます. 一方, 近年DKDを含むCKDの病態の形成に腸内細菌叢の異常(dysbiosis)が密接に関与していることが明らかとなってきました。つまり腎不全では
腸内細菌叢の変化に伴い腸管バリア機能の低下、腸管粘膜障害、腸管機能の低下と腸管由来尿毒素の蓄積が引き起こされ、この状態がさらに腎病変を進行させるという“腸腎連関”が形成されております。蛋白質の過剰摂取は、腸内細菌による尿毒素物質の産生を増加すること, また便秘が腸内細菌叢のdysbiosisに関与することが報告されているため、低蛋白質食ならびに便秘の解消は、腸腎連関を断ち切ることができる可能性があると考えられます。本研究に用いる低蛋白玄米は、通常玄米の食物線維や抗酸化物質含有量はそのままに、蛋白質・リンを80%以上カットした調整米であります。本研究は、DKDで腎不全の患者さんを対象に、低蛋白玄米の腸内細菌叢の改善, 便秘の解消, 尿毒素物質の産生低下に及ぼす効果を検証することを目的としたパイロット研究です。


メディカルライス協会
新着一覧へ