記事のみ印刷する

【論文発表】免疫学 和田俊樹講師らによる論文「Detailed Structure of Mouse Interferon α2 and Its Interaction with Sortilin」がThe Journal of Biochemistry誌に掲載されました

インターフェロンα(IFNα)は、I型インターフェロンの一種であり、ウイルス増殖抑制を始めとする様々な生物活性を示す免疫システムに不可欠なサイトカインとして知られる。I型インターフェロンの研究は古くから行われており、その立体構造はこれまでいくつか報告されている。しかしながら、IFNαの立体構造として知られている構造のほとんどは受容体との複合体であり、IFNα単独の構造はアミノ酸側鎖の情報を持たない二量体のX線構造と、ヒト由来IFNαのNMR構造の2例しかなく、マウス由来の単独構造の報告はない。我々はこれまで、SortilinのIFNα分泌への関与を明らかにしてきているが、これら分子間の相互作用様式や分泌のメカニズムの詳細も不明である。そこで本研究ではマウスIFNα2の2.1Å分解能の結晶構造を決定し、更にSortilinとの相互作用を調べた。得られた結晶構造を用いたドッキングシミュレーション及びIFNα変異体解析の結果、IFNαのArg22がSortilinとの相互作用に寄与していることが明らかになった。この結果は、マウスIFNαのArg22がSortilinを介したIFNαの輸送に重要な役割を果たしていることを示唆している。今回得られたマウスIFNαの立体構造は、今後ウイルス感染症や各種アレルギーの治療薬開発の基盤情報として利用されることを期待している。本研究は、茨城大学大学院理工学研究科海野研究室との共同研究にて行われた。

詳細はこちら
新着一覧へ