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【論文発表】頭頸部外科学 岸本 和大助教らの論文「Ppp6c haploinsufficiency accelerates UV-induced BRAF(V600E)-initiated melanomagenesis」がCancer Science誌に掲載されました

 TCGAデータベース(がんゲノムデータベース)によると、PPP6C(リン酸化酵素PP6をコードする遺伝子)の変異はメラノーマ患者の腫瘍の約10%に認められ、BRAFやNRASの変異と共存している。 メラノーマ発がんにおけるPP6の機能を評価するために、我々はメラノサイト特異的にBRAF(V600E)発現および、Ppp6c欠損を誘導できるマウスを作製した。 このマウスを用いて、Ppp6c半欠損型(ヘテロ欠損型)>Ppp6c野生型>Ppp6c欠損型(ホモ欠損型)の順に、UVB照射に対する感受性が高いことを見出した。 Ppp6cヘテロ欠損型と野生型のメラノーマ腫瘍の次世代シークエンシングにより、検査したすべての組織でTrp53の変異が明らかになった。 さらに、Ppp6cヘテロ欠損型の腫瘍は、Ppp6c野生型の腫瘍よりもシグネチャー1(有糸分裂時計/ DNA複製エラーの蓄積)変異指数が高く、細胞分裂の増加を示唆していた。 Ppp6cヘテロ欠損型またはホモ欠損型メラノーマ組織に由来する細胞株を解析したところ、どちらもヌードマウスで腫瘍を形成したが、Ppp6cヘテロ欠損型由来の腫瘍はホモ欠損型の腫瘍よりも早い成長が見られた。 Ppp6cヘテロ欠損型のPpp6cをsiRNAでノックダウンすると、ゲノム損傷の蓄積が促進され、siRNAコントロールと比較してアポトーシスが促進された。 今回、我々の実験系においてBRAF(V600E)発現および紫外線誘発Trp53変異下では、Ppp6cハプロ不全は腫瘍形成を促進することが示された。

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