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【採択】糖尿病・内分泌内科学 小倉慶雄講師 / 日本糖尿病学会「第7回(2021年)若手研究助成金」

研究課題「糖尿病におけるCD38の腎尿細管間質障害及び心筋障害の病態に果たす役割の解明」
糖尿病性腎臓病 (Diabetic Kidney Disease: DKD) は、末期腎不全への進展及び心不全を含む心血管疾患の発症・進展に対して高リスクであります。腎臓病と心血管疾患の間には双方向的関係性が存在し、“心腎連関”と認識されています。老化の過程はDKDの病態形成に密接に関与しますが、我々はこれまでに2型糖尿病ラット腎ではNAD+分解酵素: CD38の高発現に起因するNAD+の減少とNAD+依存的脱アセチル化酵素Sirt3の活性低下を介したミトコンドリア(Mt)酸化ストレスが生じていること、またCD38阻害効果を有するアピゲニン(フラボノイド)が糖尿病腎のMt酸化ストレスを抑制することを報告してきました。しかし、アピゲニンはCD38特異的阻害剤ではないため、DKDの病態形成におけるCD38の役割は明らかではありません。加えて、申請者らは、2型糖尿病ラットの心筋組織でもCD38の発現増加を認めることを見出していますが、その病的意義は不明であります。さらにNAD+の低下はSirt3のみならずSirt1の活性低下も来たします。本研究は、CD38遺伝子改変マウスを用いて、CD38活性化のDKD及び心病変の病態形成 (心腎連関) に果たす役割と治療標的としての意義を解明することを目的とします。本研究助成を励みにDKDの更なる病態解明と新規治療法の開発に邁進したいと考えます。

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