医学部 臨床医学
乳腺・内分泌外科Breast and Endocrine Surgery
研究室概要
"金沢医科大学病院では増加する乳癌に対処するため、2009 年4月に乳腺内分泌外科が発足し、2016年12月に乳腺センターが開設されています。
乳腺センターでは、乳癌の診断から治療、緩和ケアにわたるすべての診療を行っています。診断は視触診、マンモグラフィ、乳房超音波検査を行い、針生検にて診断を確定します。乳癌の治療は、他診療科と連携し、手術、薬物療法、放射線療法などを組み合わせた集学的治療を行います。乳癌手術は現在、乳房温存療法やセンチネルリンパ節生検が標準であり、腫瘤が大きい場合、形成外科と連携の上、乳房再建術を含めた根治性と整容性のバランスのとれた治療を提供しています。
当科における乳癌手術の特徴として
(a)乳房温存手術は傷の位置や形など細部にこだわり、根治性と整容性を兼ね揃えたオンコプラスティック手術を開発し行っています。
(b)乳房全切除を行った場合は形成外科と協力して乳房再建手術を積極的に行っております。乳房再建は、インプラント(人工乳房)から自家組織再建まで幅広く患者さんのニーズに応えられるように多くの治療選択肢を用意しています。
(c)わきのリンパ節の手術ではセンチネルリンパ節生検に加え、上肢リンパ浮腫を予防するために国内でも数少ない上肢リンパ管造影を併用した機能温存腋窩手術に取り組んでいます。
一方、薬物療法では最新の抗がん剤やホルモン療法、分子標的治療を使用し、腫瘍内科、薬剤部のスタッフ共に安心、安全に治療を行う体制を整えています。放射線療法は放射線治療科と協力して治療を行います。このように乳癌は多くの診療科が協力する集学的治療が重要となります。
なお、当科では下記に示すような臨床に直結する研究が行われています。"
お問い合わせ
TEL: 076-218-8301 (内線: 35239)
/ FAX: 076-218-8301
e-mail: brstsurg【＠】kanazawa-med.ac.jp
e-mail: brstsurg【＠】kanazawa-med.ac.jp
所属者紹介
主な研究業績
-
The involvement of axillary reverse mapping nodes in patients with clinically node-negative breast cancerM.noguchi,M.inokuchi,M.Yokoi-Noguchi,E.Morioka BreastCancer volume29,issue2,March2022
- Inokuchi M, Kutomi G, Kijima Y, Sakai T, Sawaki M, Shien T, Hanamura N, Yano K, Wada N, Saji S, Iwata H.
The Japanese Breast Cancer Society clinical practice guidelines for surgical treatment of breast cancer, 2018 edition. Breast Cancer. 2020; 27(1):4-8. - Noguchi M, Ohno Y, Morioka E, Noguchi M, Nakano Y, Kosaka T, Shimada KI.
A novel oncoplastic technique for breast cancer localized in the lower pole of the breast.
J Surg Oncol. 2018; 117(2):137-141. - Noguchi M, Yokoi-Noguchi M, Ohno Y, Morioka E, Nakano Y, Kosaka T, Kurita T.
Oncoplastic breast conserving surgery: Volume replacement vs. volume displacement.
Eur J Surg Oncol. 2016; 42(7):926-34. - Noguchi M, Noguchi M, Ohno Y, Morioka E, Nakano Y, Kosaka T, Kurose N, Minato H.
Feasibility study of axillary reverse mapping for patients with clinically node-negative breast cancer.
Eur J Surg Oncol. 2016; 42(5):650-6.