2022/11/10
採択
総合医学研究所 西園 啓文 講師/公益財団法人 持田記念医学薬学振興財団「2022年度持田記念研究助成金」
研究課題「神経科学研究におけるよりヒトに近いモデル動物作出を目指した遺伝子改変Tree Shrew作製技術の開発」
マウスやラットなどのげっ歯類は神経細胞の基礎研究や精神疾患の創薬研究におけるモデル動物として広く利用されています。しかし、げっ歯類とヒトとの間には様々な差があるため、よりヒトに近いモデル動物の探索が必要となってきています。そのため、わが国ではコモンマーモセットなどの霊長類のモデル動物化が行われていますが、一方で、アメリカや欧州、中国では実験施設で比較的容易に飼育できる霊長類に近接した小型動物であるツパイ(Tupaia spp.)のモデル化が盛んにおこなわれています。
ツパイは脳が大きく、昼行性で視覚野や睡眠など神経科学的にもヒトによく似ている上に、最近になって光遺伝学などの研究ツールの開発も進んでいますが、唯一の欠点として遺伝子改変技術がほとんど確立されていません。そこで本研究では、ゲノム編集技術を用いてツパイの遺伝子改変技術の開発を発展させ、神経科学研究・精神疾患研究のためのモデル動物化を目指します。
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