2023/03/07
採択
糖尿病・内分泌内科学 竹田 安孝 講師/公益社団法人日本糖尿病協会 2022年度日本糖尿病協会若手研究者助成
研究課題「サルコペニアを回避し得る糖尿病薬物治療に関するエビデンスの確立」
糖尿病合併症の発症・進展抑止を目標とした厳格な血糖管理において問題となるのが、低血糖と体重増加です。現在、低血糖リスクが低く、かつ体重減少効果を有する糖尿病治療薬が複数上市され、糖尿病患者さんの薬物治療における有用性が期待されています。
主に加齢により筋肉量が低下し、筋力あるいは身体能力が低下する病的状態をサルコペニアといいます。糖尿病におけるインスリン分泌障害や高血糖がサルコペニアの原因となるほか、サルコペニア自体が骨格筋のインスリン感受性を低下させることで高血糖の成因となるなど、糖尿病とサルコペニアは密接に関連していることが報告されています。体重減少効果が期待される糖尿病治療薬には、骨格筋量やサルコペニアに影響を及ぼす可能性もあることが報告されています。
現在、体重減少効果を有する糖尿病治療薬の処方が増加していますが、こうした薬剤の骨格筋量への影響を明らかにすることは、サルコペニアの発症や進展を回避した糖尿病治療を行う上で、重要な臨床課題であると考えています。
そこで今回我々は、体重減少効果を有する糖尿病治療薬の骨格筋量に対する影響を薬剤間で比較・検証するために本研究を行います。
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