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2024/03/01 論文

肝胆膵内科学 山形光慶助教らの論文「Therapeutic implication of human placental extract to prevent liver cirrhosis in rats with metabolic dysfunction associated steatohepatitis.」が CLINICAL SCIENCE に掲載されました。

近年、メタボリック症候群に関連し病態がほとんど進行しない代謝異常関連脂肪肝疾患(metabolic dysfunction associated steatotic liver disease : MASLD)や進行性で肝硬変や発癌の発症母地にもなる代謝異常関連脂肪肝炎(metabolic dysfunction associated steatohepatitis : MASH)が増加してきている。病態が進行し肝硬変に至った場合は根治的な治療には肝移植しかないのが現状であり、肝線維化を改善する方法の開発が望まれている。ヒト胎盤抽出物質(human placental extract : HPE)は多能性前駆細胞、成長因子や栄養素を豊富に含んでおり、組織の修復、組織の再生、免疫調節および細胞増殖に関与しており、多くの治療効果が報告されている。そこで本研究では、脂肪性肝疾患誘発モデルであるSHRSP5/Dmcrラットを用いて、HPE投与によりMAFLDからMASHへの進展、さらにはMASHから肝硬変への進展を予防できるか否かを検討した。その結果、HPEがもつ抗炎症作用、抗酸化作用、肝細胞の再生促進作用によって、脂肪変性や脂肪性肝炎を抑制し、肝障害を軽減することで肝線維症から肝硬変への進行を防ぐ可能性が示唆され、HPE投与はMASLDからMASHへの進展の予防、肝線維化の抑制および肝硬変の進展を予防する極めて有用な治療薬の1つとなりえる事を明らかにした。

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