2025/01/24
論文
金沢医科大学氷見市民病院 医療安全対策部 谷畑 祐子課長と神田 享勉教授らの論文「Analysis of Infectious Diseases in Himi City, Japan, During the Noto Earthquake in 2024 Amid the Ongoing COVID-19 Pandemic」がCureus誌に掲載されました
地震は最も甚大な被害をもたらす自然現象の一つであり、多くの死傷者が発生し、公衆衛生にも深刻な影響を及ぼす可能性が大きい。特に地震発生後には、環境の変化により感染症の発生や流行を引き起こす恐れがあることが指摘されている。
2024年1月の能登半島地震発生直後から呼吸器系の感染者患者が救命救急科に殺到した。その感染症分類と原因につき分析を行った。
2024年1月1日から2024年1月14日までの期間に金沢医科大学氷見市民病院 救命救急科を受診した411人の診療記録を調査した結果、調査対象の67%となる275人がCOVID-19やインフルエンザ、肺炎等、何らかの感染症に罹患していることがわかった。
避難所における感染は2024年1月4日と5日にピークを迎えたが、一次避難所における感染は2024年1月9日に発生したという結果が得られた。
感染症のパンデミックと地震災害の発生が重なると、感染症のさらなる拡大リスクと病気の重症度の悪化をまねく可能性がある。今後の災害対策として、避難所における被災者のマスク着用や避難所の衛生環境の改善について整備し、災害発生に備えることが重要であることがわかった。
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