2025/10/29
論文
生化学II 池田 崇之 特任教授らの論文「HUWE1 stimulates mTORC1 activity by enhancing Rheb interaction with mTORC1 and supports de novo pyrimidine synthesis」がCell Reportsに掲載されました
細胞のエネルギー代謝の中心的な調節因子であるmTORC1は、低分子Gタンパク質Rhebによって活性化されるが、その詳細な分子機構は不明である。本研究では、E3ユビキチンリガーゼであるHUWE1が、ユビキチン化されたRhebと優先的に相互作用し、RhebのmTORC1への結合およびその後の活性化を促進することを明らかにした。HUWE1の欠損は、培養細胞およびマウス肝臓においてRhebのユビキチン化を減少させ、mTORC1活性を低下させた。また、HUWE1はRhebとCADとの相互作用、mTORC1-S6K1経路の活性化を介したCADの活性化に必要であること、さらに、CADの転写産物を増加させることでCAD発現を維持することが明らかとなった。これらの結果は、HUWE1がユビキチン化Rheb-mTORC1複合体の重要な構成要素として機能し、CADの活性と発現の両方を増加させることで、mTORC1の活性とピリミジン合成を増強する上で重要な役割を果たしていることを示す新たな知見である。
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