総合医学研究所長メッセージ
金沢医科大学総合医学研究所は、平成元年に当時の熱帯医学研究所、人類遺伝学研究所、共同研究室が統合され、他の部門も加えた7部門として開設されました。その後、平成15年の5部門編成等を経て、平成23年6月から、独創的な研究を推進する組織として「生命科学研究領域」および「先端医療研究領域」、国の研究助成事業や寄附研究部を含む「プロジェクト研究センター」並びに研究施設機器運用の「共同利用センター」の4本柱への統合があり、金沢医科大学の研究の要として重要な役割を果たしています。
金沢医科大学は「良医を育てる」ことを建学の精神に掲げています。医学は日々進歩し続けるものであり、大学における高度な教育の展開には、それを支える「研究力」が土台として必要となります。複雑な生命現象を解明する好奇心や未解決な難病の克服を目指す情熱は、奥行きのある医学教育を行うにあたっても大事な要素と考えられます。問題解決力を持った医療人の育成に総合医学研究所も様々なかたちで参画し、貢献しています。
総合医学研究所の取り組むべきミッションとして、大きく5項目-①研究、②研究支援、③教育・診療、④社会地域への還元・貢献、産学連携、⑤受託事業―が掲げられています。研究所の第一義とされる使命は研究であり、所員のテーマをもとに基礎・臨床に関連する多様な研究課題に取り組んでいます。また学内に設置されている共同利用研究機器の管理および遺伝子、放射線、実験動物等の施設の管理を行い、学内外の研究者、学生への支援も含めて研究推進に幅広く取り組んでいます。研究現場では、予想できない壁に直面したり、研究の更なる展開に悩むことも多いと思われます。研究所では、蓄積した経験を活かし、研究活動における問題解決に向けた適切な助言を含めて迅速な対応を行うように心掛けています。
学内外に向けての発信として「市民公開セミナー」、「研究セミナー」を毎年開催して最新の治療法や研究に関する情報発信を行っています。さらに、研究活動から生み出された知的財産等を活かして企業等との連携を進め、更なる社会貢献を推進していきたいと考えています。