ご挨拶


2021年に講座主任を拝命してから、早いもので3年が経過しました。当初は、コロナ禍の真只中であり、思うように動けない時期もありましたが、すぐに宇和田先生ならびに清井先生に着任いただくことができ、早い段階で新しい研究体制で研究をスタートすることができました。現在、多くの先生方のご助力もあり、立ち上げ当初に始めた研究については、徐々に学会発表や論文として成果を発表することができる状況になってまいりました。また、その間に大学院生として中国より鄭先生が入学され、さらに、スチューデントリサーチャーとして2名の医学部学生が研究室で実験を行うようになり、研究室として活気も出てきています。

研究では、特に眼表面領域の神経科学研究、特に知覚を対象とした内容について、先導的に研究を進めることができつつあります。さらに、学内外の臨床研究を行う先生方や産業界の方々とも連携が取れてきていることから、これらをベースに共同研究を一層推進し、創薬分野、臨床分野に貢献できる研究に発展させていけるよう努力してまいります。

教育面では、薬理学に苦手意識を持たせないことを目標に3年間取り組んでまいりました。どこまで達成できたかは定かではありませんが、これからも引き続き、暗記に依存した学習から脱却し、科学的に薬の作用や薬物治療を理解することの楽しさを感じてもらえる講義内容に改善し、目標が達成できるよう努力していきたいと思っています。

立ち上げ当初は構想だったものが、少しずつ具現化できる状況になりました。次の3年は、研究においては現在の研究テーマをより大きなプロジェクトに育てられるよう、また教育においては科学的思考をもった医師・看護師を育成できるよう、引き続き努力していきたいと思っています。今後とも、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

令和6年4月

益岡 尚由




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