遠隔診療支援

能登北部医療圏 遠隔医療・地域医療連携システム

能登北部医療圏 遠隔医療・地域医療連携システム
〜本学と公立穴水総合病院との遠隔医療への取り組み〜

 

金沢医科大学病院は、内灘以北のエリアを中心にがん診療連携体制の構築を進めており、がん診療に携わる診療所や一般病院へ診療支援や研修を行うほか在宅医療との連携も推進することで、切れ目ない医療を提供していく役割を担っております。

石川県北部に位置する能登地区の医師不足をカバーする試みとして、金沢医科大学病院が今年から導入するインターネットテレビ会議のシステムを活用しての行う「遠隔医療システム」を紹介します。

これは、公立穴水総合病院が申請した“総務省の能登北部医療圏における遠隔医療・地域医療連携モデル事業-地域ICT利活用モデル構築事業/遠隔医療モデルプロジェクト:総務省”が採択され、公立穴水総合病院と金沢医科大学病院とが協力連携し推進する遠隔医療のモデルケースです。

遠隔診療支援システムの利用方法

  1. がん相談
    事前予約制でがんに関する種々の相談を患者さんや家族から受ける。
  2. 化学療法支援
    化学療法専門医が不在の医療機関に対して、化学療法施行中の患者さんの血液検査や抗がん剤点滴針の抜針などを、テレビ会議システムを使って集学的がん治療センター医師が指導する。


がん化学療法遠隔医療システムの実際
(金沢医科大学病院集学的がん治療センターと公立穴水総合病院の医療連携)

 

患者さんのメリット

  • 遠隔にいながらがん治療専門医の診察が受けることが可能となる。
  • 移動を含め1日がかりの診察・治療が半日ですむことで、経済的に負担が軽くなる。
  • 治療後の帰宅移動時間が殆どなくり肉体的・精神的疲労が軽減される。

 

今後、能登地区の各医療機関にこのシステムが普及拡大すれば、患者さんは自宅近くの病院で、その病院が専門外とする分野であっても、質の高い医療サービスが受けることが可能となります。

また、将来的には本システムを応用して、能登地区の各病院間や、能登地区と金沢地区と加賀地区の病院がそれぞれの得意分野に応じた内容で連携することにより、お互いにカバーしあうネットワークの構築も可能であり、我々はそれを願っています。

“すべては、患者さんのために”地道な第一歩を踏み出したこところです。