金沢医科大学病院 地域がん診療連携拠点病院

緩和ケアアピアランスケア

アピアランスケア

アピアランスケアとは

 アピアランスとは、外見(appearance)のことです。
 アピアランスケアは「医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化を補完し、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケア」と定義されています。
 がん治療に伴う外見の変化のため「治療に向き合えない」「周りの人の視線が気になる」「自分らしさがなくなってしまうのではないか」など、みなさんの気がかりや苦痛が少しでも軽くなるよう共に対策を考えていくケアのことを指します。

外見の変化は医療者に相談してもいいの?

 もちろん相談してください。外見の変化は、直接がん治療に影響しないから我慢しなければいけない症状ではありません。がん治療に伴う外見変化にどのように対応していいのかわからない、気がかりがある時はぜひ相談してください。
 アピアランスケアは必ずしも“治療する前の姿に戻すこと”を目指すのではなく、様々な方法を用いて、元の姿に戻らなくても、「自分らしさを感じられる」「人からの視線が気にならなくなった」「治療を受ける意欲が持てる」ことを目指して、みなさんと一緒に最善の方法を探していきます。
 男性の方もぜひ相談してください。

代表的な外見の変化

治療 変化
手術 身体の一部の喪失:手足の喪失、顎や目の喪失(頭頸部がん)
皮膚:切開による傷あと・ケロイド
その他:ストーマ造設、リンパ浮腫
放射線
治療
皮膚:放射線皮膚炎、乾燥、出血
髪:脱毛(頭部に照射した場合)
薬物
療法
髪:脱毛、白髪、縮れ毛、多毛
皮膚:乾燥、皮疹、肌の色の変化、白斑、ざ瘡様(そうよう)皮疹、手足症候群
爪:変色、薄く脆くなる、爪がめくれる・脱落、変形、巻き爪
その他:浮腫

当院におけるアピアランスケア

 当院の集学的がん治療センターでは、がん治療に伴う外見変化に関する各種ご相談をお受けしています。

主な相談内容

相談先

 気になることがありましたら、主治医や看護師、薬剤師、またはがん相談支援センターやがんサロンやわらぎまでお気軽にご相談ください。

 また、当院のがんサロン「やわらぎ」でも、アピアランスケアに関するイベント・ミニレクチャーを不定期で開催しています。
(新型コロナウイルス感染症の流行に伴い開催方法が随時変更されます)