膝関節外来

膝 関節は大腿骨と脛骨で構成される関節で、歩く、座る、立ち上がるなどの日常生活動作を行う際に大切な役割を果たしています。スポーツ等によるケガ、また加 齢による変性によって、関節を構成する軟骨、靭帯、半月板等が障害されますが、これをできる限り痛みのない膝関節に再建し、日常生活やスポーツに復帰でき るように治療しています。

対象疾患≫

・スポーツ障害(半月板損傷、靭帯損傷 等)

・変形性膝関節症

・大腿骨顆部骨壊死症 等

 

■スポーツ障害

若年者から中高年までスポーツ愛好者は多く、半月板損傷や前十字靭帯損傷などが最も多くみられる障害です。保存的治療が奏功しない場合は関節鏡視下 に手術を行いますが、半月板断裂に対しては部分切除術あるいは縫合術を、また前十字靭帯断裂に対しては、薄筋腱、半腱様筋腱を用いた靭帯再建術を行ってお り、良好な成績を得ています。可能な限り早期のスポーツ復帰を目指し、リハビリテーションも併せ適切な治療および指導を行っています。

 

■変形性膝関節症

膝の軟骨が年齢とともに次第にすり減り、関節の変形と痛みのために歩行障害をきたすのが変形性膝関節症です。わが国では、約2,400万人がレント ゲン上で変形性膝関節症の所見を認め、そのうち約800万人が関節痛等の症状を有することが、東京大学医学部付属病院22世紀医療センターでの疫学調査 で明らかになっており、当科外来における膝疾患の中では最も患者数の多い疾患です。お年寄りの病気と思われがちですが、中高年の方で「立ち上がるときに膝 が痛い」、「正座ができない」、「膝が腫れてきた」などの症状がある場合は、初期の変形性膝関節症である可能性があります。変形性膝関節症は、ほとんどの 場合が内側型(内側の軟骨がすり減るタイプ)で、進行すると膝が内反変形(O脚変形)をきたし、膝の内側の痛みが増悪します。治療はまず消炎鎮痛剤の投与 やヒアルロン酸の関節注射等の保存的加療を行いますが、症状が軽快せず、日常生活や仕事に支障をきたす場合には手術加療が必要となります。

 

手術療法

手術には、関節温存手術と人工関節置換術があります。関節温存手術の代表的なものとしては高位脛骨骨切り術があり、この手術は変形が比較的軽度な方に適応になります。60歳以降の方で、関節の変形が進行し、疼痛が強い場合は人工関節置換術が適応となります。また高齢で変形 がそれほど強くなく、可動域が保たれており内側に痛みが限局している症例では、内側だけ人工関節に置換する単顆型(片側型)人工膝関節置換術も行っていま す。

 

◆高位脛骨骨切り術

年齢制限は特にありません。普段から活動性が高く、膝の変形が比較的軽度で、関節軟骨がまだ残存している患者さんに適応になります。O脚変形をきたした膝に対して、脛骨 近位部(膝の少し下の部分)の骨を切り、変形を矯正することによって、膝関節の内側にかかる荷重ストレスを中央からやや外側に変化させ、疼痛を軽減すると いう手術で、関節を温存することが可能です。症状が改善すれば、特に生活や活動において制限はありません。近年、骨切り部をより強固に固定するプレートとスクリューが開発され、リハビリ期間が短縮できるようになりました。通常、手術の翌日から全荷重歩行練習を 開始し、早ければ約3週間で退院が可能です。

 

高位脛骨骨切り術画像.jpg 

 

◆単顆型(片側型)人工膝関節置換術

高齢で変形がそれほど強くなく、可動域が保たれており内側に痛みが限局している症例では、内側だけ人工関節に置換する単顆型(片側型)人工膝関節置換術を行っており、変形性膝関節症のみならず、大腿骨顆部壊死症にもよい適応になります。

この手術は侵襲が小さく術後の回復が早いという利点があり、80歳以上のご高齢の方で内科的な合併症があり手術に躊躇するような症例でも、比較的安全に行うことのできる手術であり、痛みも取れ可動域の改善もよいため、非常に満足度の高い手術です。

単顆型人工膝関節置換術画像.jpg

 

◆人工膝関節全置換術

60歳以降の方で、関節の変形が進行し、疼痛が強い場合に適応になります。手術後数日で全荷重歩行が可能となるので、リハビリ期間を含めても早けれ ば3~4週で退院可能です。人工関節置換術は確実な除痛効果があり、痛くて歩きにくかった患者さんには大変喜ばれる手術です。またO脚だった脚が真っ直ぐに なるため、整容的にも満足していただける手術といえます。当科では、術前計画通りの理想的な角度で人工関節を設置することのできる最新のナビゲーションシ ステム(KneeAlign®2)を採用しており、より確実で再現性の高い手術を実現しています。また最近では“より曲がる膝”を追及した、深屈曲対応デ ザインの人工関節インプラントもあり、手術前より膝が曲がるようになったと喜ばれる患者さんが増えています。

人工膝関節全置換術画像.jpg

膝関節外来は、月・金の午前中です。当院整形外科では、膝関節手術において、常に最新のインプラントおよび手術手技を取り入れ、低侵襲で合併症の少 ない、患者さんに満足していただける医療の提供を目指しています。膝の痛みや変形を認める患者さんは、一度当科外来を受診していただき、担当医にご相談下 さい。

 

診療日・時間

月・水・金(午前) 

 

担当医

舘 慶之 医師(月・金)
津田亮二 医師(水・金)

 

 

金沢医科大学病院

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